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STORY
流星劇「1910」
1910年5月の暮れ。東欧の寒村で、ある老人の葬儀が行われようとしていた。
村に派遣された若き伝教師セルジュ。76年ぶりにやってくる彗星により、まもなく世界が終わると信じる敬虔な村娘オルガ。老人の養女で、異教徒の村娘・マーシャ。夜通し行われる永眠者のための祭礼パニヒダと、葡萄畑に灯る焚火。彗星が来る年は、葡萄の当たり年になると言われる。貧しいこの村で、コメットヴィンテージと呼ばれる特別なワインが生み出されようとしていた。
流星劇「1986」
1986年2月、東欧の首都。ある地下の店で、二人の男が顔を合わせる。無政府主義を謳うアナーキストの〝ダヌィーロ〟と、彼を監視する諜報員のイオン。追う者と追われる者であり、友人でもある二人。ダヌィーロが企てる復活大祭パスハ。ハリストスの復活。前年から敷かれた禁酒法の中で、密造酒が売買される社会。子供のミルクを求め列を成す親。静かにくすぶる火はやがて、葡萄畑に灯る焚火のように、ワイン色の血を生み出そうとしていた。
CAST
流星劇1910
セルジュ ………………… まなむ
オルガ …………………… ヤヤ
マーシャ ………………… ずぅ
流星劇1986
〝ダヌィーロ〟 ………… しひろ
イオン …………………… マナ
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